第112回 日本美容外科学会(JSAS)学術集会 にて発表しました
2024.06.10
第112回 日本美容外科学会(JSAS)学術集会 参加記録
開催日:2024年5月30日(木)・31日(金)
開催地:ANAインターコンチネンタルホテル東京
主催:大橋 昌敬 先生(THE CLINIC 総院長)
テーマ:「幸せになる美容外科(Satisfaction for both patients and clinics)」
1. 写真
2. 発表件数
2件
3. 各発表の記録
発表1
- セクション名:シンポジウム『機器を使ったたるみ治療』
- タイトル:高密度焦点式超音波(HIFU)を用いた顔面たるみ治療UPDATE
- 発表者:荒尾直樹(あらおクリニック青葉台皮膚科・形成外科)
- 内容の要約:
顔面のたるみ治療において、高密度焦点式超音波(HIFU)は低侵襲でダウンタイムが少なく、多くのクリニックで導入されています。HIFUの照射方式は、従来のドット方式に加え、単照射を用いたムービング方式や線状照射(リニア方式)など多様化しています。単照射方式はハンドピースを動かしながら照射することで熱だまりが起こりにくく安全性が高いとされています。また、リニア方式は脂肪細胞のアポトーシスを促す温度域で照射されるため、脂肪減少による輪郭形成(コントアリング)にも適しています。さらに、従来型のドット方式も照射速度の高速化により施術時間が短縮されるなど技術進歩がみられます。演者はウルセラシステムやJelsys社のウルトラセルシリーズを使用した経験から、より効果的なリフトアップ施術の工夫について紹介しました。
発表2
- セクション名:ランチョンセミナー(Fotona)
- タイトル:高強度テスラ磁気刺激(HITSⓇ)によるウェルエイジングの実現
- 発表者:荒尾直樹(あらおクリニック青葉台皮膚科・形成外科)
- 内容の要約:
高強度テスラ磁気刺激(HITSⓇ)は、電磁場によって非侵襲的に筋肉や神経へ刺激を与える技術です。現在HITSは、尿失禁や子宮脱など骨盤底筋の衰えの治療、加齢による心身のフレイル予防、体型改善や運動機能強化にも用いられています。FOTONA社のスターフォーマー Proは椅子型の治療器で、2つのアプリケーターで座位治療を行い、さらに最大4箇所同時治療も可能です。最近追加された新型アプリケーターは大径化・出力強化により、腹部の広い範囲をカバーでき、腹直筋だけでなく外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋にも同時アプローチできるようになりました。適切なHITS治療により、加齢による筋力低下や体型の変化への対策が可能となり、健康で自分らしく年齢を重ねる「ウェルエイジング」の実現がより近づいています。
4. 今後の診療に生かせること
- HIFUの技術進歩や多様な照射方式の登場により、個々の患者さんに合わせた安全性と効果の両立が可能となってきました。今後も患者さんの状態やご希望に応じた治療提案が重要です。
- 高強度テスラ磁気刺激(HITS)は、非侵襲的かつ複数部位の筋肉強化が可能であり、骨盤底筋のケアやフレイル予防、健康寿命の延伸にも貢献できる治療として、今後も注目したい技術です。
5. 参考・備考
- 学会公式サイト:第112回日本美容外科学会(JSAS)
- ※本記事は学会発表内容をもとに記載しており、治療の適応や効果には個人差があります。詳細は医療機関にてご相談ください。